はじめに
このページではクレジットカード決済の導入を検討されている飲食様向けに基本的な情報をご紹介します。
クレジットカード決済とは?
クレジットカード決済とは、顧客が現金の代わりにクレジットカードを使用して商品代金を支払う決済方法です。
顧客は飲食代金を、その場で店舗に直接支払うのではなく、利用したクレジットカードの発行会社を通じて支払います。決済された飲食代は、支払い情報としてカード発行会社など経由して最終的に店舗の銀行口座に入金されます。
現在クレジットカード決済は世界中で最も活用されているキャッシュレス決済の一つで、顧客は現金を持ち歩く必要がないためとても利便性が高く利用者も多い決済手段となっています。
クレジットカード決済導入のメリット
飲食店でのクレジットカード決済導入には多くのメリットがあります。
先ず、機会損失の軽減です。現在、多くの顧客は飲食店情報サイトやアプリを通じ店舗を探します。検索の際にカード支払い可否が検索条件に含まれている場合が多くあります。つまり、クレジットカード決済に対応していない店舗は顧客の選択候補に挙がることもなく、気付かないうちに大きな機会損失をしている可能性があるのです。
次に、顧客単価の向上です。顧客は手持ちの現金を気にしながらの食事をする必要がありませんので、クレジットカード決済では客単価が上がりやすいと言われています。特に高価なワインなど提供しているお店ではクレジットカード決済の有無が客単価に大きな影響を与える傾向があります。
そして、訪日観光客への対応です。クレジットカード決済は世界中で最も普及している決済手段の一つであるため、海外からの観光客を取り込む上ではとても重要な対応策と言えます。
更に、クレジットカード決済によって現金特有のリスクも軽減されます。店舗スタッフによる釣銭の間違いや、紛失や盗難などのリスクが軽減され安全な店舗運営が可能となります。
このように飲食店でのクレジットカード決済導入には多くのメリットが見込まれるのです。
飲食店向けクレジットカード決済の種類と特徴
飲食店で導入されるクレジットカード決済には主に以下のようなものがあります。
お店のスタイルに合わせてお選びください。
POS端末決済:
店舗内のレジでの支払いに使用される決済方法で、最も一般的な方法です。クレジットカードを専用の端末で直接読み取ることで支払いが行われ、即時の決済確認が可能です。手続きが迅速でお客様の待ち時間を短縮できるのが特徴です。
ポータブル端末決済:
テーブル会計や屋外での利用時などに便利な決済方法です。顧客はテーブルにいながら目の前でクレジットカード決済をしてもらえるので安心です。また屋外席などでも活躍します。
オンライン決済:
オンラインでの予約時に決済まで済ませてしまう方法で最近徐々に増えてきています。飲食チェーンなど大手飲食店で導入されることが多いです。これは、無断キャンセルなどの抑止力ともなるので安心です。
クレジットカード決済の手数料とコスト
飲食店でクレジットカード決済を導入し利用する際の主な必要コストは以下の通りです。
初期費用:
クレジットカード決済用の決済端末費用やシステム導入費用です。これは決済会社によって無償の場合もあります。また、オーダーシステムと連動したシステム導入ご検討の場合にはPOSシステム導入費用も必要となります。
月額固定費:
システム利用料や端末利用料などの月額費用です。こちらも料金体系は決済会社によって異なり、無償の場合もあります。
決済手数料:
クレジットカード会社や決済代行会社が取引ごとに徴収する手数料です。通常、売上金額の一定割合が手数料として引かれます。手数料率はカード会社や決済代行会社によって異なりますが、一般的な飲食店では決済金額の3.5%前後が多いようです。
このほかにも、インターネット環境を維持するためのコストや、タブレット端末を店舗側で準備しなくてはならない場合があります。複数の決済会社の料金体系や提供サービスを比較し検討することをおすすめします。
クレジットカード決済の導入手順と注意点
通常、飲食店でクレジットカード決済を導入する場合には以下のような流れになります。
1.決済会社の選定:
まず最初に、クレジットカード決済サービスを提供する決済会社を選定します。複数の決済会社から料金体系やサポート内容などを比較検討しましょう。そこから自店のスタイルに合う信頼性の高い決済会社を選び、申し込みをしましょう。
2.加盟店契約:
比較検討し選択した決済会社とクレジットカード加盟店契約をします。通常、契約前に加盟店審査がある場合が多く審査期間は1ヵ月ほどかかります。最近では最短翌日からカード決済が使えるような決済会社もありますが、導入には余裕をもって進めることをおすすめいたします。
3. 端末やシステムの導入:
決済会社から提供される情報からPOS端末やカードリーダーなどの機器を準備します。機器の設置場所や接続方法を検討し、インターネット回線など必要な環境を整えます。多くの場合、契約した決済会社から案内がありますので確認してみましょう。
4. 研修後に使用開始:
従業員に対してクレジットカード決済システム使用方法のトレーニングを実施し、システムの動作確認を行います。これが完了すればいよいよ利用開始です。
稼働後の注意点として、セキュリティ対策とトラブル対策が挙げられます。それぞれ契約する決済会社に、加盟店窓口の有無や対応時間などを予め確認しておくことが重要です。
クレジットカード決済による顧客メリットとリピーター増加
飲食店でのクレジットカード決済の導入はリピーター増加に大きな影響を与えるといわれています。
先ず第一に、顧客は食事の際に現金を持ち歩く必要がなくなります。これは利便性において大きなメリットと言えます。
そして、手持ちの現金を気にしながら食事をしなくて良いという点があります。特に人数の多い会食などでは手持ち現金への不安がつきものです。そのためクレジットカードが使えるか否かは顧客にとって非常に重要なポイントです。財布を気にしながらの食事ほどつまらないものはありません。顧客は思う存分に食事を楽しむことができます。その結果として客単価の向上も見込まれます。
さらに、クレジットカード会社の提供するポイント付与やキャッシュバック特典など、現金支払いでは得られないお得なメリットがあることも忘れてはいけません。美味しい食事をした上にポイントまでもらえるのであればクレジットカード払いにするのは当然の選択となります。
これらの体験は顧客の満足度を高めリピート率を向上させる要因の一つとなります。逆に「カードが使えないお店」というレッテルを一度でも張られてしまうと、客足が遠のく要因にもなってしまいますので注意が必要です。
クレジットカード決済導入後の管理と運用
クレジットカード決済を導入した後は、適切な管理と効果的な運用が重要です。
契約した決済会社とは定期的にコミュニケーションをとりましょう。そして万一のトラブル時にも適切に対応できるように準備をしておくことが望ましいです。
また、顧客の支払い履歴や売上データは正確に記録し、安全に保管することが重要です。これらは会計や顧客分析などの業務に役立つ情報です。しかし、個人情報保護法などの法規制に適合するように十分に注意する必要があります。
まとめ
昨今、キャッシュレス化の流れや訪日観光客の増加などの影響もあり、飲食店でのクレジットカード対応は既に必須事項とも言える状態となってきました。既にクレジットカード決済を導入するか否かを検討する時流ではありません。いかに自社に合った決済会社を導入するかの段階になっています。
他のページではいくつかおすすめの決済会社のご紹介もしています。是非ご覧いただきお役立ていただけましたら幸いです。