車検・整備事業でクレジットカード決済導入を考えたときに読むページ

クレジットカード決済
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はじめに

車検ってそもそもクレジットカード払いできるの?
このページでは車検・整備事業社様に向け、クレジットカード決済導入の基本的な情報をご案内します。

車検・整備事業とクレジットカード決済について

決済業界の立場から申し上げますと「車検」というサービスはかなり複雑な内訳で構成されています。車検基本費用などを主とした「役務サービス」、部品費用などの「物品販売」、そして法定費用として支払われる「保険・税関係」。

これらは決済会社の観点で言えば全く異なるカテゴリであり、これらが混在する車検サービスは一筋縄ではいかないというのが実情です。そのため、いわゆる車検費用の全額をクレジットカード決済できる事業者は多くありません。

一方で、一部費用をクレジットカード決済対応している事業者は多数存在します。顧客にとって車検費用は決して安くない金額です。支払いの柔軟性を求める声も多く、そのように一部金額をクレジットカード払い可能としていると考えられます。

ネット上でも「車検+カード払い」に関連する情報は多く、それだけ潜在的な関心があるということが垣間見えます。先ず、車検でクレジットカード決済ができないという固定概念を捨て本ページを読み進めて頂けましたら幸いです。

クレジットカード決済導入のメリット

では、自社でクレジットカード決済を導入した場合にはどんなメリットがあるのでしょうか?

先ず第一に未収リスクの軽減です。
一般的に車検費用や整備費用は実施後の支払い、つまり後払いになることが多いかと思います。これは未収リスクを抱える清算方法となります。顧客が直ちに支払える現金が不足している場合などでは未収が発生してしまいます。こんな時にクレジットカード決済を導入していればそのリスクは軽減されます。これは大きなメリットです。

そして次に新規顧客の獲得です。
前述した通りネット上では、車検費用をクレジットカード払い可能な事業社に関する情報が頻繁に検索されているように見受けられます。安くない金額であることはすでに周知の事実であり、支払い方法を柔軟にしたい顧客がたくさん存在するのです。これら顧客の獲得にはクレジットカード決済導入が有効であり、自社が対応していることを訴求することで需要の取り込みに繋がる可能性があります。

更にもう一つ、顧客単価の向上です。
クレジットカード決済では手持ちの現金を気にする必要がないため顧客単価が上がりやすい傾向にあります。顧客に対するまたとない営業機会を有効活用し、顧客単価の向上を狙うことが可能となります。

以上のように導入事業社にとってクレジットカード決済導入は多くのメリットが見込まれるのです。

クレジットカード決済利用時の顧客メリット

続いては利用する顧客側のメリットも考えてみましょう。

先ず最大の顧客メリットは、支払いを柔軟に調整できるという点があります。カードによっては決済後に支払い方法を分割やリボなどに変更できるものもあり、毎月の支払い金額を抑えることも可能です。無理なく車検や整備を依頼できるという点は大きな顧客メリットとなります。

そしてもう一つのメリットとして、クレジットカード会社の提供するポイント付与やキャッシュバックなど、現金払いでは得られない特典があるという点です。車検や整備依頼では支払う金額も大きくなるため、付与されるポイントも大きくなります。これは利用顧客にとって大きなメリットとなります。

このように、支払いの柔軟性を得られる上に現金払いよりお得であるというクレジットカード決済は利用顧客にとって大きなメリットがある決済手段と言えます。

クレジットカード決済導入のコストと手数料

クレジットカード決済を導入する際に必要となる主なコストをご紹介します。

決済手数料:
決済会社が取引ごとに徴収する手数料で、事業者にとっては最も重要なコストです。売上金額の一定割合が手数料として引かれます。手数料率はカード会社や決済会社によって異なりますが、一般的には3.5%前後を目安と考えるとよろしいかと思います。

初期費用:
クレジットカード決済用の決済端末費用やシステム導入費用です。決済会社によって金額は異なりますが、無料で提供している会社もあります。

月額費用:
システム利用料や端末利用料などの月額固定費用です。こちも料金体系は決済会社によって異なりますが初期費用と同様で無料の会社もあります。

上記以外にも、インターネット環境の維持コストやタブレット端末を店舗側で準備しなくてはならない場合には別途コストがかかりますのでご注意ください。

クレジットカード決済の導入手順

一般的なクレジットカード決済導入の手順をご紹介します。
決済会社によって多少異なりますが大きくは変わらないと思って頂いて結構です。

決済会社の選定:
はじめにクレジットカード決済サービスを提供する決済会社を選定します。現在国内にはたくさんの決済会社が存在します。各種コストはもちろんですが、それ以外にも分割決済の利用可否などサービス面にも目を向け、複数の決済会社の情報を比較検討し最適な決済会社を選んでください。

加盟店契約:
次のステップとして選択した決済会社とクレジットカード加盟店契約をします。
契約前には加盟店審査というものがあります。決済会社から求められる店舗情報などを提出し審査申請をします。審査期間は決済会社によって異なりますが一般的には1ヵ月程度です。

端末やシステムの導入:
決済会社から提供される端末やシステムの設置をし使用可能な環境を整えます。据え置き型端末であればレジ横などに設置するのが良いかもしれません。店舗の構造によってはポターブル型など場所を選ばずに決済できる端末やシステムが便利です。

社内研修後に利用開始:
操作方法や決済処理の手順などをスタッフに研修し利用開始となります。通常の決済実行方法はもちろんですが、金額打ち間違え時などの取消処理や、決済エラーが発生した場合の対応方法もマニュアル化しておくと安心です。

また利用の際に不具合が発生した時などに備え、予め決済会社には不具合対応窓口の有無や対応時間などを確認しておくこともおすすめします。

クレジットカード決済会社選びのポイント

車検・整備事業社様でのクレジットカード決済会社選定において最も重要なポイントは、決済手数料と考えられます。確かに便利で多くのメリットがあるクレジットカード決済ですが、売上毎に発生する手数料は利益に直接影響を与えます。当然それを上回るメリットがあると予想されますが、それでも少しでも手数料が安価な決済会社を選ぶことが重要です。

そして次に重要なポイントが決済金の支払いサイクルです。現金決済では取引と同時に手元に現金が入ってきますが、クレジットカード決済の場合にはリードタイムが発生します。この支払いサイクルは決済会社ごとに異なりますので、複数社の取引条件を確認し、できるだけ早い支払いサイクルの決済会社またはプランを選ぶことをおすすめします。

その他もちろん、月額費用・初期費用なども重要なポイントではありますが、車検・整備事業社様にとっては決済手数料と支払いサイクルが最も重要な選定ポイントとなるのではないでしょうか。いずれにせよ複数の決済会社から情報を取り寄せ比較検討をすることが重要です。

まとめ

自動車所有者であれば避けては通れない車検や整備サービスですが、まとまったお金が必要となり負担は大きいものです。クレジットカード決済によって少しでも支払い方法に柔軟性が生まれれば顧客の不安も軽減されます。

是非この機会に前向きにご検討ください。