企業間取引・BtoB事業でクレジットカード決済導入を考えたときに読むページ

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はじめに

昨今、急速に企業間取引(BtoB)でのクレジットカード決済導入が進んでいます。このページではBtoB事業社様に向け、クレジットカード決済導入の基本的な情報をご案内します。

BtoB事業とクレジットカード決済について

昨今、BtoB(企業間取引)事業でも急速にクレジットカード決済が導入進んでいます。
その背景にはいくつかの要因が考えられますが、BtoB事業向けの決済手数料率が以前と比較し低下してきたという事も大きいように思います。その結果導入企業も徐々に増え、ようやく導入企業側も利用企業側も双方がクレジットカード決済における大きなメリットに気が付いたのかなという印象を感じます。

では、一般消費者向けとは全く異なるBtoB事業におけるクレジットカード決済導入とはどんなものなのでしょうか?

BtoB事業でクレジットカード決済を導入するメリット

先ずはBtoB事業でクレジットカード決済を導入した場合のメリットをご紹介します。

先ず最も大きなメリットは取引先与信です。
新規取引先の与信はとても難しく、特に相手方が中小企業の場合には情報が少ないため正しい判断に迷う場面も多いかと思います。もし決済手段をクレジットカードにした場合、その与信はカード会社が代わりにやってくれるということと同義です。つまり未収リスクが大幅に軽減され、安心して新規顧客との取引を開始することができます。

続いて機会損失軽減も大きなメリットです。
クレジットカード支払いの基本原則は信用に基づく後払いです。相手方のキャッシュフローにおいて短期的に余裕がない場合にも取引が可能となります。これはクレジットカード決済導入企業側においては機会損失の軽減であると同時に、相手方にとっても大きなメリットとなります。

そして資金繰り良化も大きなメリットとなります。
通常企業間取引では慣習的に月末締め翌月末払いでの銀行振込による決済が多いかと思います。つまり入金までのサイクルが最大60日となり資金繰りを圧迫します。クレジットカード決済の場合、多くの決済会社では決済実行日から最短翌日など早いサイクルで入金実施するため、導入企業の資金繰りが大幅に良化します。

最後に毎月の請求業務軽減です。
クレジットカード決済は毎月の請求など継続的な決済との相性が非常に良いです。決まったサイクルで自動的に決済実行されるため、請求書の発行や入金確認、未収対応などの業務が大幅に削減されます。

このようにクレジットカード決済を導入した場合、各種経営リスクやコスト削減など多くのメリットが見込まれるのです。

クレジットカード決済を利用する顧客側のメリット

BtoB取引においてクレジットカード決済が可能であると利用顧客側も多くのメリットが考えられます。

先ず最大のメリットはキャッシュフローの良化です。
銀行振り込みなどの現金決済と異なり、クレジットカード決済は後払いとなります。全ての事業者においてキャッシュフローは最も重要な経営課題でありますが、相手方に迷惑かけることなくキャッシュフロー改善ができるためクレジットカード払いは大きなメリットとなります。

続いて経理業務の軽減も大きなメリットです。
クレジットカード決済であれば利用内容はデータ化され履歴として残ります。これは支払い管理業務など経理担当にとって大きな業務軽減に繋がる可能性があります。また毎月の支払いをカード払いにすることで支払い忘れなどのリスクも回避できます。

そして振込手数料の削減という点もメリットとなります。
支払先や支払い回数が多い場合、振込手数料も積み重なると大きな金額となります。クレジットカード払いの場合には振込手数料も不要となり、今まで当たり前のように支払っていた手数料がそのまま利益となります。

最後にポイントなどの特典も忘れてはいけないメリットです。
多くのクレジットカード会社では利用金額に応じたポイント付与をしていますが、BtoB取引は比較的金額も大きくなるため付与されるポイントも馬鹿になりません。これは銀行振り込みなどの現金決済では得られない大きなメリットです。

このように利用側企業にとっても、クレジットカード決済は多くのメリットをもたらします。

クレジットカード決済導入のコストと手数料

クレジットカード決済を導入する際には以下のようなコストが必要となります。

初期費用:
クレジットカード決済システムの導入費用です。導入費用は決済会社によって様々であり、また導入するシステムの内容によって異なります。

月額費用:
システム利用料などの月額固定費用です。こちらも料金体系は決済会社によって様々であり、導入システムによって異なります。

決済手数料:
決済会社がカード決済ごとに徴収する手数料です。売上金額の一定割合が手数料として引かれます。BtoB事業者向けに特別条件を設けている決済会社も多くありますので確認してみましょう。

上記以外にも、インターネット環境を準備したり通信費などの別途コストがかかる場合があります。

クレジットカード決済の導入手順

BtoB事業社がクレジットカード決済を導入する際の一般的な流れは以下のとおりです。

決済会社の選定:
BtoB事業者向けにサービス提供をしている決済会社がいくつかあります。複数社から情報を取り寄せて、自社の利用想定シーンに最適な決済会社を選定します。

加盟店契約:
次に決済会社とクレジットカード加盟店契約をします。契約前には必ず加盟店審査があり、その際に企業情報や提供サービス内容などの情報を提出し審査申請をします。審査期間は決済会社によって異なりますが一般的には1ヵ月ほどです。

決済システムの導入:
加盟店審査完了後、決済会社から決済システムの提供があります。昨今はクラウド型のシステムが主流で、加盟店専用のアカウント情報が発行されログインして使用するようなシステムとなります。

利用方法の確認後に利用開始:
操作方法や決済処理の手順などを担当者にレクチャーし利用開始となります。決済の確認方法や、キャンセル時の処理方法などもしっかりと把握しましょう。

もし利用時に不具合が発生した時などに備え、予め決済会社には不具合対応窓口の有無や対応時間などを確認しておくことも重要です。

BtoB取引に適したクレジットカード決済会社の選び方

先ずはBtoB取引向けのプランがあるか確認することが重要です。多くの場合、BtoB向けプランでは決済手数料が一般プランに比べて安価に設定されています。それらBtoB向けプランを設定している決済会社の複数社から情報を取り寄せましょう。

そして比較検討すべきポイントは、手数料率・月額費用・その他費用など各種コストと、入金サイクルです。コスト部分は利益に影響を与え、入金サイクルはキャッシュフローに影響を与えます。それぞれ決済会社は独自の設定をしているので、一覧にして比較検討することをおすすめします。

最後に、BtoB事業社での導入実績を確認してみましょう。自社と類似した企業が多数導入しているようであれば使い勝手の良いシステムである可能性があります。

まとめ

BtoB事業におけるクレジットカード決済は、昨今言われるキャッシュレス化とは意味合いが異なります。

ただ「便利」という話ではなく、経営リスクの軽減やコスト削減に直接影響を与える大きな武器となります。決済手数料が以前と比較し安価になってきた今こそ、前向きに導入を検討すべきタイミングであると思います。

是非この機会にご検討してみてください。