オンライン決済の導入を考えたときに読むページ

オンライン講座
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はじめに

ECやネット予約などオンラインサービスに進出したい!
このページではオンラインサービス事業社様に向け、クレジットカード決済導入の基本的な情報をご案内します。

オンラインサービスの市場動向

2024年9月に経済産業省が発表した「電子商取引に関する市場調査」(※)によると、令和5年日本国内の消費者向け電子商取引(BtoC向けEC)の市場規模は前年比9.23%増の24.8兆円にまで成長しているようです。

物販系分野、サービス系分野、デジタル系分野のそれぞれで成長が見られ、特にオンライン予約などサービス系分野では前年比22.27%と大きく拡大が見られています。更には海外向けの越境EC市場においても前年比6.4%と成長が確認されており、こちらもより一層の市場拡大が見込まれています。

そのような中、オンライン上での決済手段において圧倒的に利用比率の高いのがクレジットカード決済です。よく利用する決済手段がない場合、約半数以上の人が購入せず離脱をするというレポートもあり、オンラインサービス参入においてはクレジットカード決済の対応が必須と言えます。
(※)経済産業省「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」より

クレジットカード決済の基本原則

クレジットカード決済は、顧客に対し便利な支払い手段を提供し、事業社には売上をもたらします。

クレジットーカードの大前提となる基本原則は「後払い」です。顧客はその場で現金を支払う代わりに、自身の「信用」を使って後払いを可能としています。クレジットカード会社はその「信用」を事業社に代わって顧客の支払い能力に応じた限度額という形で設定して、その範囲内での支払いを担保することとなります。

この基本原則に基づき、顧客は対面で現金を支払うこと以外の方法で商品購入やサービス提供を受けることができるようになります。

オンラインサービスでのクレジットカード決済導入メリット

オンラインサービス事業社がクレジットカード決済を導入した場合の主なメリットをご紹介します。

先ず最も大きなメリットは機会損失の軽減です。
前述の通り、オンラインサービス利用顧客は普段利用している決済手段がなかった場合には半数以上が離脱します。決済手段の利用比率が圧倒的に多いクレジットカード決済に対応しないという事は販売機会のほとんどを取り逃すということになりかねません。クレジットカード決済導入はオンラインサービス事業にとって必須ともいえるものなのです。

次のメリットとして未収リスクの軽減です。
クレジットカード決済以外のオンライン決済手段と比較した場合、クレジットカード決済は未収リスクが大幅に低い決済手段と言えます。利用顧客が本当に支払い能力があるのか、期日までに支払ってくれるのか、そんな心配は不要になります。

そして業務軽減も大きなメリットです。
通常、クレジットカード決済はリアルタイムで決済情報がデータ化されるため管理が簡単です。請求書を発行し、入金を確認し、利用者と照会をし、サービスを提供するといった手間が大幅に少ないため、業務リソースは大幅に軽減されます。これによって24時間365日のサービス提供すら実現可能です。

このようにオンラインサービス事業社にとってクレジットカード決済は非常に重要なツールとなります。

クレジットカード決済導入のコストと手数料

一般的にクレジットカード決済を導入する際には以下のような費用が発生します。

初期費用:
クレジットカード決済システムの導入費用です。ECなどプラットフォームに組み込まれている場合も多く決済導入費用として切り分けて考えるのは難しいかもしれませんが、別途必要になる場合もあります。初期費用は利用するプラットフォームやシステム、また決済会社によって様々です。

月額費用:
決済システム利用料などの月額固定費用です。こちらもシステム費用に組み込まれている場合が多く切り分けて考えることは難しいかもしれません。初期費用と同様、こちらも料金体系は契約するプラットフォームや決済会社によって異なります。

決済手数料:
決済会社がカード決済ごとに徴収する手数料です。売上金額の一定割合が手数料として引かれます。一般的には3.5%前後の場合が多いですが、事業実績やビジネス規模、またプランによって異なります。

上記以外にもオンラインサービスの業種によって別途システム利用料などのコストがかかる場合がありますのでご注意ください。

クレジットカード決済の導入手順

オンラインサービス事業者がクレジットカード決済を導入する流れは以下のとおりです。

決済会社の選定:
先ずは契約する決済会社の選定です。想定している利用の流れを具体的にして相談するのが良いでしょう。類似するサービス事業社などがあるとイメージしてもらいやすいかもしれません。複数社から情報を取り寄せて、各種コストなども比較し選定しましょう。

加盟店契約:
次に、選択した決済会社とクレジットカード加盟店契約をします。契約前には加盟店審査があり店舗情報などを提出し審査申請をします。審査期間は決済会社によって異なりますが一般的には1ヵ月ほどです。サービス開始時期に併せ、十分に余裕をもって契約をしてください。

決済システムの導入:
決済会社から提供されるシステムの設定など利用準備を進めます。利用顧客の導線に従って利便性を欠かないかシミュレーションもしましょう。

利用研修後に利用開始:
操作方法や決済処理の手順などを担当者にレクチャーし利用開始となります。決済の確認方法や、キャンセル時の処理方法などもしっかりと把握しましょう。

もし利用時に不具合が発生した時などに備え、予め決済会社には不具合対応窓口の有無や対応時間などを確認しておくことも重要です。

クレジットカード決済会社選びのポイント

昨今、決済会社が提供する決済手数料に大きな差はなくなってきました。決済手数料は利益に直接影響を与えるため非常に重要なポイントではありますが、決済会社選びにおいては大きな点ではないと考えてください。

決済手数料以外で注目すべき点は、導入費用・月額費用・認証料・取消手数料などの各種費用と、決済金額の入金サイクルです。各種費用は利益に、入金サイクルはキャッシュフローに影響を与えます。どちらも経営課題に直結する内容ですので、複数社から情報を取り寄せて比較検討することをおすすめします。

それ以外に前提として、自社が提供しようとするオンラインサービスが、決済会社にて対応可能な内容であるかの確認も重要です。決済会社によっては対応不可の業種やサービス内容もありますので予め確認しましょう。

まとめ

オンラインサービス市場の拡大は大きな時代の流れであり非可逆的であると言えます。きっと今まで難しかったようなサービスもどんどんオンライン型にシフトしていくことでしょう。

そしてオンラインサービスとクレジットカード決済は切っても切れない関係であり、導入をするか否かという次元ではない話になります。

オンラインサービス参入の際には、ワンセットとしてクレジットカード決済導入を忘れずに対応してください。