はじめに
このページでは塾・スクール事業社様に向け、クレジットカード決済導入の基本的な情報をご案内します。
塾・スクールにおけるクレジットカード決済の必要性
文部科学省が発表した「令和3年度子供の学習費調査」によると小学生向け学習塾での平均費用は公立約81,000円、私立で約273,000円、中学生向けでは公立で約250,000円、私立で約175,000円となっています。(※)
子供の教育にお金をかけるのは親心というものですが、上記のような費用は子育て世代にとって決して軽い負担とは言えません。また夏季や冬季の特別授業においては高額になる傾向があり、重要だと理解していてもなかなか簡単に踏み切れるようなものでもありません。
しかし、少しでも柔軟性のある支払いが可能であれば状況は一変する可能性があります。それを手軽に実現可能にするのがクレジットカード決済です。
少子化により競争激化する塾・スクール産業において事業を推進する上で、クレジットカード決済の導入はとても重要な要素と考えられます。
クレジットカード決済導入のメリット
では、塾・スクール事業でクレジットカード決済を導入した場合にはどんなメリットがあるのでしょうか?
先ず第一に顧客単価の向上です。
月々の支払いはもちろん、夏季や冬季の特別授業費用などは子育て世代にとってとても大きな負担です。特に出費の多い時期に重なる場合には厳しいものです。そんな時、もし支払いに少しでも柔軟性があれば検討余地は広がります。クレジットカード決済は決済日から引き落とし日まで余裕があり、カード会社によってはあとから分割支払いなどが可能な場合もあります。このことは塾・スクール経営者にとって非常に大きなメリットで、顧客単価の向上に繋がる期待が持てます。
次に未収リスクの軽減です。
毎月の支払いは銀行引き落としや銀行振り込みが多いかと思います。さて、毎月全員が失念なく決済完了していますでしょうか?この未収管理はとても手間でストレスある業務です。クレジットカード決済で毎月自動決済ができれば未収リスクだけでなくその手間が軽減されることになります。
以上のように塾・スクール事業においてもクレジットカード決済導入には多くのメリットが見込まれます。
クレジットカード決済の顧客メリット
次に、利用する顧客側のメリットも考えてみましょう。
先ず最大の顧客メリットは、支払いを柔軟に調整できるという点があります。クレジットカードは決済日から引き落とし日までにはリードタイムがあります。これにより銀行振り込みを含む現金決済では難しかった選択にも検討余地が生まれます。もし決済タイミングの問題で躊躇していた顧客であれば、迷うことなく決断できることとなります。
次のメリットとして、支払い忘れがなくなるということです。たいていの場合、意図して振り込み忘れや引き落とし口座への入金忘れは無いものと予想されます。この「うっかり忘れ」がクレジットカード決済では大幅に軽減されます。
そしてもう一つ大きなメリットが、クレジットカード会社の提供するポイント付与やキャッシュバック特典などです。これは現金払いでは決して得ることのできない大きなメリットとなります。どうせ支払うなら少しでもお得に。これは大きな顧客メリットとなります。
無理なく支払いができ、支払い忘れもなくなり、しかも現金払いよりお得という点は大きな顧客メリットとなります。
クレジットカード決済の手数料とコスト
クレジットカード決済を導入する際に必要となる主な費用をご紹介します。
決済手数料:
決済会社が取引ごとに徴収する手数料で最も重要なコストです。売上金額の一定割合が手数料として引かれます。手数料率はカード会社や決済会社によって異なりますが、一般的には3.5%前後が目安となります。塾・スクールなどの教育関連業種に対しては特別手数料が適用される場合もあり、その場合には2%前後となることもあります。
初期費用:
クレジットカード決済用の決済端末費用やシステム導入費用です。決済会社によって金額は異なりますが、無料で提供している会社もあります。月額の継続決済利用時には別途設定費用が掛かる場合もあるので確認が必要です。
月額費用:
システム利用料や端末利用料などの月額固定費用です。料金体系は決済会社によって異なりますが初期費用と同様で無料の会社もあります。
上記以外にも、インターネット環境の維持コストやタブレット端末を店舗側で準備しなくてはならない場合には別途コストがかかりますのでご注意ください。
クレジットカード決済の導入手順
一般的なクレジットカード決済を導入するまでの流れは以下のとおりです。
決済会社の選定:
はじめにクレジットカード決済サービスを提供する決済会社を選定します。利用シーンを考慮し各種コストだけでなく、月額継続決済の可否や、分割決済などの利用可否など、複数の決済会社の情報を比較検討し自社にとって最適な決済会社を選択しましょう。
加盟店契約:
次に、選択した決済会社とクレジットカード加盟店契約をします。
契約前には加盟店審査があり店舗情報などを提出し審査申請をします。審査期間は決済会社によって異なりますが一般的には1ヵ月ほどとなります。
端末やシステムの導入:
決済会社から提供される端末やシステムの設置をし使用可能な環境を整えます。月額継続決済の場合にはオンライン手続きが可能なシステムを提供している会社もありますので、契約から決済までの流れを運用面でも整えることが重要です。
社内研修後に利用開始:
操作方法や決済処理の手順などを担当スタッフに研修しいよいよ利用開始です。通常決済会社から提供されるサービスは複雑な手順を踏む必要がないようになっていますが、一般スタッフでもできるように研修することが重要です。
また利用時に不具合が発生した時などに備え、予め決済会社には不具合対応窓口の有無や対応時間などを確認しておくことも重要です。
クレジットカード決済会社選びのポイント
塾・スクール事業でのクレジットカード決済会社選定において最も重要なポイントは継続決済の可否です。最近では多くの決済会社で提供していると思われますが、自社にとって使いやすいシステムかの確認は重要です。
そして当然ながら重要なのは決済手数料です。前述の通り特別条件を設定している決済会社もありますので、複数社から見積もりを取り比較検討してください。
その他もちろん、月額費用・初期費用などのコストや、決済金の支払いサイクルなども重要なポイントとなります。複数社の情報を自社の状況と照らしあわせ、シミュレーション実施し最適な1社を選定してください。
まとめ
少子化により一人の子供に対する投資金額は増加傾向にあるものの、一方で子育て世代の経済的余裕がそれを上回るかと言えば難しいところです。
ほんのわずかな経済的理由が教育機会の損失にならぬよう、教育関連事業社様におかれましては是非ともクレジットカード決済の導入を前向きにご検討いただけましたら幸いです。